Oracle9i DBAT 受験体験記

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受験者プロフィール

  • ソフトウェア開発歴:約8年
  • Oracle使用開発歴:約4年、主にPro*Cを使用してのアプリケーション開発。
    大規模データベース環境のため、開発時にパフォーマンスを考慮したSQL作成、インデックスの構築等の作業を行う。
    その他、Sybase、DB2、DBase、Betrieve、Accessの使用歴有り。
  • 受験時、仕事で使用していたOracle環境:Oracle8.0.5 on UNIX

受験結果

  • 第1回受験:11月25日(月) 43点で惜敗。
  • 第2回受験:11月30日(土) 46点で冷や汗合格。
    合格ラインは44/60点です。

DBATを受験することを決めたのは、11月1日でした。11月27日締切りの受験チケットがあるということで。。 受験まで3週間強です(実際受かったのは4週間後ですが・・・)。

まずは、勉強方法を考えました。とりうる選択肢は、 Oracle9iデータベース管理者マニュアルをひたすら読む、Oracleマスター用の参考書を読んで勉強する、iStudyを使って勉強する、 の3つくらいです。時間的な制約を考えて、私はOracleマスター用の参考書を使って勉強することにしました。

参考書は翔泳社から出ている「オラクルマスター教科書」にしました。付録にiStudyのLimited Editionがついてくるのですが、 今思い起こせばそれすらやる暇がなかったので、ひと月で受かろうと思ったら(というかひと月で受かろうというのがそもそも 間違っていたのかもしれませんが)参考書を集中的に勉強したのがよかったのかな、と思います。


傾向と対策1:出題方法

択一問題が少なく、複数の選択肢から複数の回答を選ぶという、受験者にとっては非常に有り難くない形式が多かったです。
問題そのものも長く、「こういう場合どのような解決策を取ればよいか」という実践的な設問が多いのも特徴だと思います。


傾向と対策2:ひっかけ問題

よくあるキーワードの間違い、設定値の間違いもたまにありました。 単純なように見えるのですが、90分で60問を解いているうちに疑り深くなってくるので、 単純な問題に当たるとふと考え込んでしまいます。とにかく平常心が必要です。


傾向と対策3:自動制御の罠

Oracle9iからは、8iまではなかった表領域の自動管理、UNDO(ロールバック)セグメントの自動管理などが取り入れられました。
これがやっかいです(使うほうとしては便利になったんでしょうけど)。
8i以下のバージョンを使っている管理者は、常にSTORAGE句や、PCTFREE、PCTUSEDを気にするものだと思います。そしてなにか問題が あると、ここを見直すのが第一なのではないでしょうか(私もそうです)。

ところが、9iではその辺をOracleが自動管理してくれるため、問題が起きたときの対処方法が全く異なってしまうのです。
自動管理機能を使用して作成された表領域は、デフォルトでMAXSIZEが無制限(UNLIMITED)です。となると、表領域が拡張できないという エラーが起きる場合というのは、もう物理ファイルが足りない時ということになり、STORAGE句は全く無視されているのです。
ですから、問題を解くときには、必ずその設問が自動管理対象となっている領域の問題かどうかを確認する必要があります。

また、同様に、一時表領域もローカル管理がデフォルトになり、常にNOLOGGINGモードであったり、改名できないといった属性を あらかじめ持っているので、注意が必要です。

Oracle9iから取り入れられた各種の自動制御機能は、常にそれを使うという前提で勉強していかないと難しいと思います。
逆に8iまでに覚えた領域管理のノウハウはどうなるんだと思わなくはないですが、9iは9iですので、新しい機能はしっかり抑えて いかないと、うっかり8i以下では正解だった選択肢を選んでしまいます。


傾向と対策4:監査機能の強化

今まではほとんど無視状態だった監査機能ですが、これまた9iで強化されました。
なんと索引の使用状況まで監視でき、テーブル更新時にオーバヘッドになる無駄な索引がわかります(宣伝になってますね)

そのせいもあってか、プロファイルの管理やロール、権限など、今まであまり見かけなかった(少なくともOracle8i対応の iStudyでは)問題がかなり突っ込まれた形で出題されていました。9i対応の参考書では、監査の項目が権限の管理の項に組み込まれて います。

この辺りは、わかっていないと解答のしようもない代わりに、一度覚えてしまえばそれほど間違うことはないので、 手を抜かずに勉強していくのが得策だと思います。


傾向と対策5:グローバリゼーションサポート

9iからは各国語サポート(NLS:National Language Support)も変更されています。
言語や地域の設定、セッション>環境変数>初期化パラメータの設定など、しっかり覚えておけば難しい問題はでませんので、 ここもしっかり勉強すると良いと思います。


最後に

準備期間1ヶ月とはいえ、自分ではかなり勉強していったつもりです。が、実際は、合格ラインぎりぎりのところで合格しており、 試験も最後の1秒まで選択肢とにらめっこしていました。
オラクルマスターの出題傾向が難しくなってきているという話はよく聞きますが、確かにそのようです。難しい、というより、より 実践的になっている(Oracleの機能を使いこなすことができるかどうかを問う)ようになっていると思います。

そういうわけで、最後に悔やまれることが1つ。Oracle9i環境を作り、DBの設定を変更、確認しながらオラクルマスター教科書の 問題をやってから行く時間があればよかったかな、ということです。 トライアル版であれば、Oracle9i PersonalをDB Magazineの付録で持っていましたので。。
これをやっていけば、頭の中でごっちゃになっていた知識がかなり整理されたのではないかとひしひしと感じています。もちろん、 職場のDBを使ってデータディクショナリの確認などはしてみましたが、なにせバージョン8ですので。

これから受験なさる皆様、できるだけ、机上の知識だけでなく実機を触って勉強していくことをお勧めいたします。


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